九州ブロック会議に参加しました(5月20日)

 九州ブロックNIEアドバイザー・事務局長会議が5月20日、鹿児島市の南日本新聞社会議室であり、本県の伊東泰彦アドバイザーと事務局の2人を含む各県のアドバイザー、事務局長ら約30人が出席しました。まず南日本新聞社の鈴木達三取締役販売・NIE担当が「これからもこどものために尽力するとともに、力を貸してほしい」などとあいさつしました。
 日本新聞協会新聞教育文化部の服部朋子NIE担当主管は、第5次学校図書館図書整備等5カ年計画とNIEとの関係について解説した後、「新聞配備の地財措置が本年度から5年間、毎年30億円へと倍増される。高校への措置は初めてで、国は主権者教育のため複数紙の読み比べを重視し、図書館における新聞活用が学習指導要領にも記述されている。しかし、実際は学校への新聞配備は不十分で、小中学校の約6割は図書館にも置かれていない」と述べた上で「学校へ確実に新聞が配備されるよう、各自治体の議員などへ働きかけをお願いしたい」などと要望しました。
 続いて各県の事務局長・アドバイザーが各計8分の持ち時間で2016年度活動報告と課題を報告。県教委と連携していない県では、実践指定校選定や委員の人選、協議会運営に苦労していること、アドバイザーに活動実績がなく名誉職になっている例が多いなどの悩みが吐露されました。
 本県は協議会活動のPR不足や実践教諭の固定化などを課題に挙げています。
 伊東アドバイザーは、アドバイザーの若返りを狙い2017年4月、本県では初めて現場女性教諭2人を追加認定してもらい10人態勢にしたこと、うち1人(高千穂小・田﨑香織指導教諭)が行っている、児童に高齢者宅を訪ねさせ、もらい受けた古新聞でNIEを行っている事例を報告しました。日本新聞協会の関口修司コーディネーターは講評で「田﨑指導教諭の取り組みは、地域に交流を生む新たなきっかけになる」と高く評価しました。
 その後、関口コーディネーターは「新学習指導要領とこれからのNIE」と題して特別講演しました。
 関口コーディネーターは、新学習指導要領に「主体的、対話的で深い学び」が明記され教材使用で部数拡大につながると新聞業界が期待するアクティブ・ラーニングは、「準備不足」「課題が多い」など教育界から実施を不安視する意見が寄せられたことを受け、文科省の姿勢が慎重になったと指摘。指導要領総則に教材の一つとして新聞が例示されたが、その文言には「各種の統計資料や新聞…」とあり、現場教諭は新聞を2番手の資料としての位置づけでしか見ないと解説しました。同様に、小学社会の要領には「放送や新聞…」「映像や新聞…」を選択して取り上げる―との文言があるが、現場教諭は文科省が示した言葉の順番通りに考えるのが常であり、新聞活用の増大を楽観視してはいけないと強調しました。
 また、全国学力テストなどの結果から、NIEには高い学習効果があることは明白だが、効果の可視化が難しいと話しました。その上で、データを集め効果を可視化して実証し、NIEを日常化、組織化させることが課題になるとまとめました。
 会議終了後に場所を移して懇親会があり、各県の事務局長、アドバイザーらと意見交換しました。その中で、大分県協議会から、8月の全国大会後に、熊本県と合同で教員対象のNIE合宿を湯布院で行う予定で、宮崎県の教諭にも参加をもちかけられました。詳細は固まり次第お知らせします。
【総括】
●新聞社が独自に新聞感想文コンクールを実施している本県と鹿児島県以外は、日本新聞協会主催の「いっしょに読もう!新聞コンクール」の応募増加に注力している。
●沖縄県の県教委指導主事(本県出身)が始めた教員対象のNIE研修を、長崎県も教員研修の中で1コマ確保した。
●熊本県は、実践指定満期後の担当教諭を中心に人選し、エリアアドバイザー制度を独自創設、2017年度は5人に委嘱(任期3年)。
●各県とも、こども新聞を使ったワークシート作成、配布に力を入れている。